■ 僕の投資対象おすすめ度
✅ 十段階評価:★★★★★★★☆☆☆(7/10)
- レカネマブなどの将来性ある新薬を抱える一方で、株価はやや軟調
- それでも、長期的なキャピタルゲインとインカムゲインの“両取り”を狙える銘柄
- 配当利回り約4%で、減配なしという安定感が心強い
- じっくり保有して“眠れる株”でありながら、“目覚めたときに嬉しい株”でもある
🔁 類似銘柄との比較視点
- 第一三共:がん治療薬に強み、成長性は高いが配当は低め(キャピタル寄り)
- 武田薬品:配当利回りは高いが、買収による財務負担が重く安定感に課題
- アステラス製薬:海外展開が進みグローバル志向は強いが、新薬の開発リスクが大きく株価が不安定になりがち

🧠 エーザイをおすすめする理由です
キャピタルとインカムのバランスに優れた中堅〜大手の製薬企業。認知症・がん・神経疾患といった“超高齢社会”に直結する疾患に注力しており、今後も安定的な需要が見込める。売上の約7割を海外で稼ぎつつも、減配なしの安定配当を継続している点で、守りながらも着実な成長を期待できる“バランスタイプの優良株”といえますね。なんか逆張り的買い方でいかにも日本人らしいですが、参考にして頂けましたら、幸いでございます。投資は自己責任!!
2025年7月13日現在、エーザイの株価は3,996円、予想配当利回りは約4.0%。かつては7,000円台をつけたこの銘柄が、いま「拾いどき」と言える状況にあるのではないか。この記事では、医薬品メーカー・エーザイの魅力と投資判断について、改めて深掘りしてみたい。
エーザイは「ただの製薬会社」じゃない
エーザイというと、知名度は高いものの投資対象としては地味に思われがちだ。しかし、その実態は”命のインフラ”と呼ぶにふさわしい存在である。
エーザイは、認知症、がん、希少疾患など、人類の根本的な健康課題に対して真正面から取り組んでいる。
認知症治療薬「レカネマブ(レケンビ)」
- 米国FDA承認済、EUでは条件付き承認、日本国内でも2023年から使用開始
- 最新の研究では、治療継続により認知機能低下を31%抑制
- 皮下注射製剤も申請中で、今後は自宅投与も可能に
がん治療薬「レンビマ」
- 米メルク社と提携しグローバル展開
- 現在、売上の柱となる収益源
その他、てんかんや神経疾患領域
- 高齢化とともに需要が伸びる領域を地道にカバー
財務・株価の基礎データ(2025年7月時点)
- 株価:3,996円
- 配当利回り(予想):4.00%
- PER(会社予想):約27倍
- PBR(実績):約1.34倍
- ROE(実績):5.41%
- 時価総額:約1.17兆円
- 自己資本比率:60.7%
配当利回り4%という数字だけ見ても、バリュー株としての魅力があるが、それ以上にこの企業の安定性と将来性は注目に値する。
世界で戦える「日本株」
エーザイは売上の約70%以上を海外市場に依存している。これは、日本株でありながら、海外の成長を取りに行ける数少ない企業のひとつであることを意味している。
“日本株だからダメ” という時代は終わった。NTTですら海外売上が20%を超えている時代。エーザイはそれを大きく上回るグローバル企業である。
リスク要因も正直に見ておこう
もちろん、製薬企業には以下のようなリスクもある:
- 創薬の成功・失敗による株価のブレ
- レカネマブなど新薬の安全性問題(副作用、訴訟リスク)
- グローバルな薬価引き下げ圧力
- 為替の影響(円高局面では利益圧迫)
それでも、複数の収益源と広がるパイプラインを持つエーザイは、リスク分散型のビジネスを確立している。
他の製薬企業との比較
武田薬品はシャイアー買収で規模は大きいが、買収後の統合や財務リスクが課題。第一三共は抗がん剤のDXdが伸びているが一本足打法に近い。その中で、エーザイは比較的バランス型の中堅〜大手製薬として独自の立ち位置を持っている。
僕の投資スタンス:静かな挑戦者を買う
僕は、エーザイを「キャピタルゲインもインカムゲインも狙える銘柄」として評価している。
- まずはNISAで少額から購入(といいつつまとめて買ってしまいそう)
- レカネマブの投与拡大や皮下注進展を注視しつつ保有継続
- 配当を受け取りながら、10年後の株価を見据える
今の株価は、未来の成長を安く買える「ご褒美価格」なのかもしれない。
まとめ:地味でも、必要とされる企業に投資する
- 医療ニーズの根幹に応える研究開発
- 世界中に市場を持つグローバル展開
- 減配せず、安定した株主還元
エーザイは派手さはないが、必要とされ続ける企業。だからこそ、”静かな挑戦者”として、これからも僕は投資を続けていきたい。