前回は「動くかどうか」の話を書きました。今回はもう少し具体的な、NISA口座と特定口座の使い分けの話です。
投資を始めた人が、最初にぶつかる悩みのひとつだと思います。
この記事でわかること
- 「NISAは長期保有が正解」という教科書論への違和感
- 短中長期で動かす僕のスタンスと、その理由
- うまくいった例:エコペトロールを高値で売却した話
- 失敗例:ディアジオをNISAで買って動けなくなった話
- 満足度と楽しさを優先することのメリットとリスク
- 僕なりのNISAと特定口座の使い分け
「NISAは長期保有が原則」という教科書論
ネットで調べると、答えはだいたい決まっています。
「NISAは長期保有が原則」
「特定口座は損益通算できるから売買向き」
「NISAは利益非課税だから、大きく伸びる銘柄を入れるべき」
全部、正論です。教科書にも書いてある。FPの人もみんな言う。
でも僕は、この通りにやっていません。
僕のスタンス:NISAも短中長期で動かす
正直に書きます。
僕はNISA口座の銘柄も、タイミングによっては短中長期で売買しています。
「NISAは長期保有が前提」とよく言われますが、高くなったら売って、また安いものを買えばいい。僕はそう思っています。
もちろん、利益が大きくなればそれに越したことはないです。NISAは非課税だから、何倍にもなった銘柄を持ち続けられたら理想的。
でもそれより、タイミングや満足度も優先している。これが正直なところです。
そしてこのスタンスが、失敗も招いているんだと思っています笑。
なぜこのスタンスになったのか
自分でもなぜこうなったのか、少し整理してみます。
一番の理由は、資金が限られているからです。
うちは妻の口座にも毎年100万円くらい送っています。贈与税がかからない範囲で。夫婦でNISAを埋め切るのが目標だからです。
でも資金には限りがあります。100万円送ったところで、妻のNISA枠を一気に埋めることはできない。僕自身のNISA枠もある。
そうなると、NISA口座のお金を「銘柄に固執せず回す」必要が出てきます。
高くなったら売る。空いた資金で、また安いものを買う。回す。回す。回す。
教科書的には、これはNISAの使い方として効率的じゃないかもしれない。枠を無駄にしている部分もあるかもしれない。
でも、資金が限られている状態で、どうやってNISAを活用するかと考えたとき、この方法が自分にとっては合っていました。

「NISAは長期保有」って教科書には書いてあるけど、実際は資金状況によって最適解が違うんだよね。無限に資金があれば長期保有でもいいけど、限られた中でどう使うかが現実の投資。
うまくいった例:エコペトロール
妻の口座で、エコペトロールという銘柄を持っていました。
あるとき株価が上がってきて、「これ、売った方がいいかな」と妻と相談しました。妻の口座だから、勝手に動かすわけにはいかない。
結論、高値で売却しました。
結果的に、その後株価は下がっていきました。もし持ち続けていたら、利益は減っていたか、含み益が吹き飛んでいたかもしれない。
これ、教科書通り「NISAは長期保有」でやっていたら、取れなかった利益です。
失敗例:ディアジオ
前にも書きましたが、ディアジオを僕のNISA口座で買いました。
買ったタイミングが悪かった。高いところで買って、そのまま下がり続けている。現時点で僕のポートフォリオで最大の含み損銘柄です。
ここがNISAの怖いところなんですが、NISAで損切りしても、損益通算できない。他の利益と相殺できない。そして使った枠は翌年まで戻らない。
NISAで損切りした場合のデメリット
・損失を他の利益と相殺できない(損益通算不可)
・使った枠は翌年まで戻らない
・結果、損失だけが確定して税制上の救済がない
つまり、売ったら損失だけが確定して、税金の救済もない。
特定口座だったら、損切りして税金還付を受けて、資金を別銘柄に回せた。でもNISAだから、動きづらい。これが現実です。
これ、僕のスタンスが招いた失敗だと正直思っています。
「タイミングで動かす」と言いながら、買うタイミングを間違えた。そして動かす自由度が低いNISAで買ってしまった。二重の失敗です。

NISAで買う銘柄って、「動かしにくい」って前提で選ぶべきなんだよね。動かす前提の銘柄をNISAに入れちゃうと、うまくいってる時はいいけど、失敗したときに逃げ道がなくなる。
それでもこのスタンスを変えない理由
失敗してるなら、教科書通り長期保有に切り替えればいいじゃないかと思うかもしれません。
でも、僕はこのスタンスを変えません。
理由は、満足度と楽しさも大事だと思っているからです。
投資は、続けないと意味がない。そして続けるためには、ある程度の満足度や楽しさが必要だと思っています。
高値で売れたときの「やった」という感覚。安いときに仕込めたときの「これからだ」という感覚。この小さな達成感の積み重ねが、投資を続ける原動力になっています。
「10年後に伸びるから、ただ持ち続ける」というスタンスも正しいです。でもそれだけだと、僕は飽きてやめてしまうと思う。
楽しさを優先することは、失敗も招きます。ディアジオみたいに。でも、失敗を引き受けた上で、この楽しさを手放さない。これが僕の選択です。
ただし、気をつけています。楽しさだけで動くと、本当にギャンブルになる。だから、調べて、考えて、「満足度優先」と「冷静な判断」のバランスを取るようにしています。完璧にできているとは言わない。でも意識はしています。
NISAと特定口座、僕なりの使い分け
正直、明確なルールで分けているわけじゃないです。ただ、なんとなくこういう傾向はあります。
| NISAに入れるもの | NISA優先で埋めたいので、基本的に新規で買う銘柄はまずNISA枠から。長期で持つと決めた銘柄、高配当で増配が続きそうな銘柄など。 |
| 特定口座に入れるもの | NISA枠を使い切った後に買う銘柄、短期で結果を出したい銘柄(損益通算の恩恵を残したい)、試しに買ってみる銘柄など。 |
厳密なルールじゃなくて、その時の資金状況と相場で判断しています。
教科書論と違う自分を受け入れる
投資の記事を読むと、「こうするべき」がたくさん書いてあります。
NISAは長期保有。投資信託に積立て。個別株はリスクが高い。損切りは早く。高配当株は罠が多い。
どれも間違いじゃない。でも、全部を教科書通りにやる必要はないと思っています。
自分で考えて、自分で動く。失敗したら失敗を受け入れる。成功したら次に活かす。
教科書通りの投資で失敗したら、多分「なんで信じたんだろう」と後悔する。自分で決めて失敗したら、「次はこうしよう」と次に繋げられる。
この違いは大きいです。
まとめ:正解は一つじゃない
NISAは長期保有が原則。これは正しい。でも、絶対ではない。
僕は短中長期で動かしています。資金が限られているからというのもあるし、満足度や楽しさも大事にしたいからです。失敗もします。ディアジオがいい例です。
でも、自分で考えて動くというスタンスだけは、手放したくない。
正解なんてないです。自分のスタンスを決めて、それで動く。失敗したら引き受ける。それが投資を続けるということだと、僕は思っています。

投資のスタンスに「絶対の正解」はないよ。大事なのは、自分で考えて、自分のスタンスを言語化できること。教科書通りでも、そうじゃなくてもいい。選んでいる自分でいることが一番大事なんだよね。
※本記事は個人の投資体験・記録であり、特定の銘柄や投資手法を推奨・否定するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。記事中の数値や時期は執筆時点の概算であり、正確性を保証するものではありません。
